日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2021年7月18日相手の個性を尊重する話し方をしよう!

私は大学を卒業して以来40年ほど様々な組織で様々な人たちと働いてきてきました。

その経験を振り返って感じることは、人の個性というものは本当に色々だな、ということです。

人によって違う個性があるのは当たり前ですが、私にとって好ましいものもあれば受け入れがたいものもあります。

そして、その個性の違いが人間関係にもかなり影響を与えることが多いように感じています。



人には色々な個性の違いがあります。

・細かいことが気になる人と、あまり気にならない人

・社交的な人と、人に話しかけるのが苦手な人

・言葉数が多い人と、無口な人

・直感で判断する人と、論理で突き詰める人

これらの個性は、どちらがよくてどちらが悪い、ということはあるでしょうか。

多分こう聞かれると、多くの人は、個性はそれぞれなので善し悪しはない、と答えると思います。

 

しかし、私たちは日常では、この個性の違いをともすれば善し悪しでとらえて言葉にしてしまうことがあります。

・「そんな細かいことまで気にするから仕事が遅いのよ」

・「誰にでもいい顔をしていると舐められるぞ」

・「もっと自分から積極的に話をしないと人には認めてもらえないよ」

・「感覚でものごとを決めるのは良くないよ」

こういう話し方をされると、自分を否定されているように感じてしまい、いい気持ちはしません。

これらは何れも、細かいことまで気にするのはよくない、言葉数が少ないのは損だ、など、善し悪しを基準にした発言になっています。

 

しかし、こうした話をする前に、まずその人の個性を認める話をすれば、相手の受け止め方も違ったものになるでしょう。

・「いつも細かい所まで気を配ってくれてありがとう。

でも、仕事の時間は限られているから、重要なものに絞ることを身につければ更に良くなると思うけど、どうかな」

・「誰にでも気さくに話しかけられるなんてすごいね。

でも、君のその性格を利用する人もいるかも知れないから注意してね」

・「じっくりことばを選んで話すタイプだよね。

でも、大事なところではタイミングよく話さないといけないから話すことを準備しておいた方がいいよ」

・「直感を大事にしたいと思っているんだよね。

でも、なぜそう決めたのかを説明できると他の人も納得しやすいよ」

 

話は相手に共感してもらうことで、聞いてもらいやすくなります。

そのためには、上の例のように、まず相手のことを認めているよ、理解しているよ、というメッセージをきちんと届けることが重要です。

そして、そうした話し方をするためには、考え方のベースとして、人の個性を尊重する、という姿勢が必要です。

その上で、その個性が、その場やその組織・環境に合っているかどうか、という視点で話をするべきです。

そうすれば、指導やアドバイスなど耳に痛い話をする時でも、相手に受け入れてもらいやすい話し方ができるでしょう。

これから益々多様性を認める社会になって行くと思います。

その中で相手に受け入れられる形で話ができることは、とても大切なスキルとなっていくはずです。

ぜひ相手の個性を尊重する姿勢を持ち、そのことを言葉にすることを意識してください。

 

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